今回はグループレッスンの大切さについてです。
皆さんはグループレッスンを積極的にお取りでしょうか。
競技用スタイルとアメリカンスタイルの一つの違いは、受講するレッスンの種類にも表れます。競技用はステップの難易度が比較的高いため、初心者の頃から個人レッスンで集中的にステップをひとつずつ習う方法が多く取られているようです。アメリカンスタイルは小学校から中学校に一年ずつ進んでいくように全く初心者用の簡単なステップから徐々にステップの数とレベルを増やしていくやり方ですので、グループでもやっていけます(もちろん個人差はあります)。
個人レッスンについて、上達度に関しては、もちろんレッスンにはその生徒さんだけですのでグループレッスンの何倍も速いのは確かです。その分、受講料はグループの何倍もします。スタイルに関わらず、競技会に出る方以外はパーティで踊る機会が多いと思います。パーティではダンスのレベルも年齢も違う人が集まり、お互いに誘い合って踊るのですが、グループレッスンで多くの人と踊ることに慣れていないとパーティでなかなか楽しめません。個人レッスンだけを取っている方は、常に講師かパートナーが相手ですから、自然と他の人と踊るのが難しくなってきます。
講師は相手がどんなレベルの方に関わらず、どんな方とでも踊ることができますので、生徒さんにとっては踊りやすい相手です。グループレッスンではいろいろな人々がいますので、自分のステップを客観的に判断するとてもいい機会となり、同時に色々な意味で人への思いやりが必要になります。また、色々な人との出会いがあり交流も図れます。グループレッスンの後に仲間と食事に行くこともあるかもしれません。皆さんも時間を作って出来るだけグループレッスンに参加しましょう。
これにつきましては何回かこのコラムで取り上げていますが、日本の社交ダンスが殆ど競技用の為、JSDCの生徒さんやアメリカンスタイルに関心がある方々は、色々聞かれたり疑問があるのではないかと思い、もう一度語ることにしました。根本的には競技に出るためのダンスかパーティで楽しむためのものかの違いが一番大きいです。競技用は競技で勝つためのダンスですから見栄え、正確さが重要視され、アメリカンスタイルは楽しむためのダンスですからリード、即興性が大切です。競技用のステップは1つ1つがかなり難しく1つ1つこなすにはステップをする前にそれに必要なテクニックを学ぶ必要があります。ですから時間がかかります。グループレッスンでは習得するのが難しいため個人レッスンを取る場合が多くなってきます。その点からも競技用を踊る人は時間と金銭的に余裕のある年配者が多くなるのは当然です。1つ1つのステップが難しい為マスターするのに1つのルーティーン(ステップを組み合わせたもの)を作ってこれを何度も繰り返して練習していきます。
アメリカンスタイルは、レベルが全くの初心者からステップを増やしながら少しずつ上げていく普通の習い事の方法ですのでどんなレベルでもそれなりにパーティですぐ踊れて楽しめます。ですからグループレッスンを中にに成り立っています。アメリカでは誰もがアメリカンスタイルから入り、何年か経ち上達していってから競技用に興味を持った人が競技用を習い出します。とにかく少しでも多くの人にダンスを楽しんでもらいたいです。
人生が明るくなります。
今回はダンス映画について。
皆さんはペアダンスが多く入っている映画を幾つ観られましたか?実は数えきれない程たくさんあるのです。この何年かの代表作でいくとやはり「シャルウィダンス」(日本版とアメリカ版)。この映画を観て社交ダンスを習いたいと思った人は少なくないと思います。サルサを中心とした「サルサ」「ダンスウィズミー」。アルゼンチンタンゴを中心とした「タンゴ」「タンゴレッスン」。スウィングを中心とした「スウィングキッズ」。ハッスルを中心とした「サタデーナイトフィーバー」。ダンスの種類ははっきりしませんが「グリース」「ダーティダンシング」。ダーティダンシングⅡの日本版「ダンシングハバナ」。ミュージカル映画時代の1930年代ではなんといってもフレッドアステア主演の映画でしょう。フレッドアステアは私にダンスの道を選ばせた人です。渋谷スタジオにも何枚かの写真が置いてあります。「トップハット」「シャルウィダンス」等ジンジャ・ロシャースとのダンスは特に有名です。次にはジーン・ケーリー。この人も多くの踊れる女優達と数多くのミュージカル映画に主演していました。ソロやペアにかかわらず昔の映画のダンスシーンを観たい方は「ザッツ・ダンシング」「ザッツエンターテイメント」がお勧めです。
皆さんもダンス映画をご覧になってもっともっとダンスを楽しんではいかがですか。
お盆も過ぎ途端に涼しくなった今日この頃。過ごしやすい秋に入った気分になります。秋から冬にかけては一般にイベントが多い時期でもあります。アメリカでは、9月にインディアンサマーと呼ばれる暑い夏の日が幾日か戻って来ますが、10月の終わりのハロウィン、11月の最後の木曜日のThanks Giving Day、そしてクリスマス、とみんながウキウキした気分になる季節です。私が何度も訪れたメキシコなどの中南米では12月は毎日がパーティだと聞いたこともあります。
日本では体育の日、文化の日、そして大晦日や正月などを迎えますが、何年か前からダンスの日(11月29日)というのが出来ました。祭日ではないので、みんながイベントに参加できるかどうか分かりませんが、JSDCでもただ今イベントを企画中です。
JSDCでは9月6日(日)のサロンdeパーティ、20日(土)のバーベキューパーティ、10月26日(日)のハロウィン(コスチューム、そろそろお考えですか?)12月6日(土)の初めてのラテンバンド入りのクリスマスパーティを予定しています。もちろん毎月行う練習会やタンゴプラクティカもありますので、皆さんのカレンダーにしっかり記入しておいてください。
来年の年末年始にはクルーズを企画中で、ぜひ実現したいものです。
皆さんももっともっとダンスイベントに参加して、更に若くて健康になることを楽しんでくださいね。
今年の夏も暑いですね。ニューヨークでは8月の暑さに関わらず、野外でのイベントがたくさん開催されます。リンカーンセンターの周りではたくさんのダンスなどパフォーマンスや、噴水前の広場にバンドとダンス用のステージが設置され、一ヵ月間、毎日バンドやインストラクターが入れ替わり、ミニレッスン、ショータイム、ダンスタイムが行われます。このイベントはミッドナイトサマースウィングと呼ばれ、週末はサルサとスウィングが中心となり、ステージの外にはみ出て踊る姿が見られます。リンカーンセンター以外でも、例えばセントラルパークや色々な場所で、アルゼンチンタンゴやサルサ、スウィング、社交ダンスが踊られます。
日本は湿度が高いせいか、野外でのイベントは、サルサくらいしか聞いたことがなく、他のダンスを踊る話はあまり聞きません。JSDCでは9月の中旬に毎年バーベキューパーティを行います。今年は去年と同様にお台場潮風公園にてバーベキューを楽しみながら冷たい飲み物で乾杯します。4時から7時までで、最後までいらっしゃる方は、暗闇でのダンスも楽しめます!是非皆さんもご参加下さい!
ダンスシューズについて時々質問を受けます。女性のシューズについては、JSDCでの種目である、モダン、ラテン、アルゼンチンタンゴを中心で考えると、足を包み込むように出来ているモダンシューズ、指先や足を出しているラテンシューズ、ヒールが8~9センチと高く、それが滑らないように出来ているアルゼンチンタンゴのシューズがあります。どんなシューズでも踊ることが出来ますが、ダンスシューズはダンスが目的ですから、一般のシューズより軽く柔らかく出来ています。入門クラスでは動きも小さくターンも少ないですから、ダンスシューズでなくても踊れると思いますが、初級からクラスが増えて来ると、ダンスシューズに変えられると踊りやすいのはもちろん、他の靴を傷つけなくてなくてすみます。シューズは6,000円~12,000円くらいで買えます。ダンスを始めて月日が経ち、クラスの数が増えると、ダンスが上達するのはもちろん、体も引き締まり、体力も付いてきます。体にいいことが多いとはいえ、たまに伺う心配な症状は女性に多い外反母趾です。親指の付け根あたりが少しずつ外へ出てきます。私自身も両足がかなりの外反母趾になっています。人によっては痛みが大きくなることもあります。社交ダンスの場合、親指の付け根の下の部分あたりを床に強く押し続けることが多いので外反母趾になりやすいようです。高いヒールも足の裏にアンバランスな負荷を与えていると考えられています。パーティなどでドレスを着て、ハイヒールを合わせる時は別として、日々や毎週のレッスンではなるべく負担の少ないシューズを履くこともひとつの対策です。何よりも皆さんにダンスを長く続けて頂きたいので、足に無理のないように楽しんで下さい。外反母趾には足裏のマッサージも効果的だそうです。
日本で一般的に行われる競技用の社交ダンスはその名の通り、競技会でおこなわれる10種目のダンスです。海外では、スタンダード、日本ではモダンと呼ばれる、スローフォックストロット、ワルツ、クイックステップ、タンゴ、ウィンナワルツの5種目、ラテンアメリカンと呼ばれるルンバ、チャチャ、サンバ、ジャイブ、パソドブレの5種目があります。日本の一般的な社交ダンスパーティでは、ブルース(アメリカンのスウィング)、ワルツ、タンゴ、ジルバ、ルンバ(アメリカンよりゆっくり)、チャチャチャの6種目の曲が交代に流れます。もちろんパーティによってサンバやウィンナワルツ、クイックステップをかける所もあります。アメリカンスタイルの社交ダンスを中心にレッスンやパーティを行っているJSDCでは、12種目のダンスとアルゼンチンタンゴを学べ、パーティでもそのまま13種目の曲を流します。アメリカンスタイルのワルツ、フォックストロット、タンゴ、ウィンナワルツ、アメリカンスタイルにはないクイックステップ、アメリカンスタイルのルンバ、チャチャ、サンバ(競技会用のステップも入っています)、メレンゲ、サルサ(マンボ)、スウィング、ハッスル、そしてアルゼンチンタンゴです。3年前のJSDCのパーティに比べて、どの曲をかけても皆さんが積極的に楽しんで踊れるようになり本当に嬉しいです。JSDC、そしてアメリカンスタイルはこれからもどんどん広がります。赤ちゃんでも音楽に合わせて体を動かすほど、ダンスは人間にとって自然なものです。皆さんも周りの人を是非誘って楽しさを共有してみてください。
また種目などについて質問がありましたら、いつでも講師におたずね下さい。
「タンゴ」はアルゼンチンタンゴ生まれですが、アメリカンスタイルのタンゴ、競技用のコンチネンタルタンゴ、ショーでもお馴染みの男女が足をからませたりするアルゼンチンタンゴの3つがあります。JSDCではアメリカンスタイルとアルゼンチンタンゴの両方を行っています。
3つのタンゴはステップの違いはありますが、あくまでもタンゴはタンゴ、似ているところは多分にあります。
例として、アルゼンチンタンゴでオーチョと呼ばれるステップはアメリカンスタイルでは「ファン」、競技用では「スウィブル」と呼ばれ、両足を閉じてまわるか、開いて回るか、の違いです。前に足を出してまわるのは、どのタンゴにもありますが、後ろへ下がってまわるのはアルゼンチンタンゴだけです。歩き方として、前へ行く時は後ろ足を出来るだけ床に残してから動き、後へ下がる時は前足を出来るだけ前に残してから下がるやり方はどのタンゴでも同じです。組み方ですが、アルゼンチンタンゴは二人が内側にひじを落として組むのに対して、社交ダンスと呼ばれるアメリカンスタイルも競技用も二人が外へひじを上げて組むのと正反対です。でも昔は社交ダンスのタンゴもアルゼンチン風に組んでいて、段々と今の形になったと聞いたこともあります。
音楽で言うと誰もが一度は聴いたことがある「ラ・クンパルシータ」や最も古いタンゴの曲である「エル・チョクロ」などは演奏の仕方は色々ですが、どのタンゴにも使われる名曲です。バンドネオンを中心とした楽団で演奏されるアルゼンチンタンゴは、とても味わい深く、聞くだけでも楽しめるでしょう。
少しずつ違いはありますが、タンゴはタンゴ、楽しんでください。
パーティでのデモンストレーションについてです。JSDCには比較的小さなスペースで楽しむサロンdeパーティから、アニュアル、サマー、ハロウィンなど大きなパーティがあります。デモに参加するのは、生徒さん同士、または講師と生徒さんによるカップル、そしてグループの3つに分けられます。
観客の前で自分のダンスを披露すること、踊り終わった後の拍手を受けた時の心地よさ、同じ種目を集中的に練習した後のダンスレベルの向上、ステップがしっかり身に付く・・・など、デモに参加することのメリットを挙げると尽きることがない程です。パートナーが見つからない時や、色々な理由でグループでの参加が難しい場合は、講師と組んでデモに参加することも出来ます。JSDCの男女すべての講師、JSDTのメンバーを含みます。振付を覚えるために個人レッスンを何回か受けて頂きますが、JSDCでは参加料として講師料1万円、振り付け料はなし、出演料として御自分のチケットを含めて3枚買って頂いています※。一般的な日本の社交ダンス教室では「デモか海外旅行か」と例えられるような料金システムを取っているところもあるとのことですが、JSDCでは少しでもデモに参加して頂きやすいように、レッスンだけでなくパーティでもご負担を少なくしようと心がけています。また、ご自分の分以外のチケット2枚でどなたを御招待してももちろんOKですが、ダンスを踊ったことがないご家族やご友人、アメリカンスタイルに興味があるダンス経験者、あなたのダンスを見たことがない同僚など、JSDCの生徒さん以外のお知り合いにお声をかけて頂けると嬉しいです。ひとりでも多くの方にJSDCのダンスを知って頂けるのは私にとって何よりの喜びです。レッスンを受けた年月やレベルなど、デモに参加する条件は特別ありませんので、皆さんも是非一度挑戦してください。
※料金は記事掲載時点のものです
JSDCの夜のクラスは今年から新しいシステムとなり、昨年と比べて曜日や時間帯の変更はもちろん、クラスの流れにも変化があります。
例えば、体操の時間が短くなりました。これは体操が重要でないということではありません。長くレッスンを続けている方はお分かりになると思いますが、体操の役割はダンスの準備運動としてだけでなく、健康の面でも大きく影響があります。5分間の体操ですが、1週間に何回か(もちろん1回でも)この体操を繰り返すだけでも体に良い変化が出てきます。より体が柔らかく体調も良くなってきます。
私自身がNY時代に通ったダンスクラスのストレッチの中から、NHKの朝のラジオ体操の中から、ヨガ・スポーツ選手のドクターの話の中からなど、色々なストレッチを組み合わせています。もちろん生徒さんの御意見も取り入れています。
フォックストロットのような軽く歩くようなダンスでもストレッチなしでは体を痛めることはあります。幸いにも、これまでJSDCのクラスの中で怪我はありません。体操のお陰だと思います。クラスの一番始めと最後に行う頭を下げて体を曲げていくストレッチは背骨と腰には本当によく効きます。
健康でなければダンスを続けられません。健康第一です。興味深いことに、少々の疲れや体調の良くない時でも、クラスに参加して踊った後は、全く来た時とは違ったすがすがしい気分で帰ることが出来たという方は少なくありません。私自身、ダンスを踊ることが出来ることに感謝して、今後も皆さんにダンスの楽しさを伝えて行きたいと思います。
皆さんも是非健康でダンスを続けて下さい。
JSDCの新年度レッスンシステムで、昨年よりダンスに取り組みやすくなった、という方も多いのではないでしょうか。新しく採用した無制限のレッスン取り放題チケットでたくさんの種類のレッスンに取り組まれていらっしゃるかもしれません。色々なレベル、種目のレッスンを取りやすくなったと同時に、レベルアップのタイミングに迷ったり、同時に異なったレベルのレッスンを受講されることをお考えの方も多いかと思います。適切なレッスンのレベルに関しては生徒さんそれぞれの御判断にお任せしていますが、迷われたら是非講師に相談してみてください。御自分があるレベルで十分学んだと思ったら、次のレベルのレッスンを取られて構ません。ただ、ウィンナワルツの前は初中級のワルツ、クイックステップの前は初中級のフォックストロットを受講してください。これらの種目に関しては、技術的に十分な準備が必要です。また、アルゼンチンタンゴは難しいので続けて受講することが大切です。
生徒さん同士でお互いのレベルやクラスの取り方についてアドバイスしあうことは、客観的なレベル評価が出来ないことが多く、不必要に自信をなくすことが多いようです。ご自分の判断、そして必要であれば講師のアドバイスに沿って遠慮なくレベルを上げてください。応援しています。
皆さん、明けましておめでとうございます。昨年は色々とお世話になりました。どうか今年もよろしくお願いいたします。
今年2008年も皆様に少しでも多くペアダンスに接して頂きたいと願っています。そして、私も出来るだけ多くの人にペアダンスの楽しさを伝えることが出来ればいいと思っています。始めるまで、なかなか勇気が出なかったり、チャンスがなかったり、敷居が高いと感じてしまったり、ステップが難しい気がしたり、いろいろな理由があると思いますが、一度JSDCのクラスかパーティを見学、体験して頂くのが一番いい方法だと思います。
そして、既にダンスを習っている皆さんも出来るだけ周りの人に、一言でもいいのでお声を掛けて頂き、JSDCのことをお伝えください。そして、JSDCのクラスやパーティにお越し頂けるように、背中を軽く押して差し上げて下さい。クラスやパーティは人が多い方が楽しいものです。特に男女比が同じに近い方が楽しめます。
今年も大いに踊りましょう!