今回は、同じペアダンスでも、アメリカンスタイルと、日本で一般的に行われている競技用スタイルの違いについてです。これまでも何度かこれについて書いたことがありますが、よく聞かれる質問ですので、改めてお話したいと思います。
競技用は競技に出る為のダンスですから、できるだけ教科書通りに組んで動きます。ワルツやタンゴはモダンと呼ばれ、ダンスフロアを止まらずに大きく動いていきます。幾つかのステップを組み合わせて大きなダンスフロアを1周できるアマルガメーションというものを覚えてそれを練習していきます。ですから、たくさん人がいるダンスパーティでは当然のようにほかの人とぶつかります。そして、競技に出るためですからステップ自体は大変難しく初心者にとっては、1つ1つのステップをこなしていくにはかなりの時間がかかります。ステップをこなすのに大変ということは、音楽を聞いて踊るということはかなり難しいということです。音楽とダンスを楽しむということはできなくなります。しかし、プロに習って時間をかけて練習していけば、すばらしいダンスになることは間違いありません。
それに比べてアメリカンスタイルは、もっと気楽に誰とでも何処でもその場所に応じて踊ります。グループレッスンで音楽を聞いて、いろんな人と踊る練習をすることができます。移動するステップ、その場で行うステップ、方向転換するステップの3種類のステップをダンス毎に幾つか覚えれば、その場所に応じて足を出す幅を大きくも小さくも変えて人とぶつからずに臨機応変に踊れます。ですが、いわゆる即興ですので、何回もパーティに通って慣れる必要があります。
言い方を変えると、スポーツダンス(競技用)か本当の社交ダンス(アメリカンスタイル)かの違いです。アメリカでも競技用スタイルを学ぶ人はたくさんいますが、通常はアメリカンスタイルを何年か経験した後に競技用に入ります。
とにかく皆さんにダンスを楽しんで頂きたいと思います!
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