前回に続いて外反母趾についてです。
昔の日本人は裸足で歩いたり、下駄や草履をはいて歩いていました。下駄や草履は鼻緒
によって足と履物をしっかり固定出来るため、足の指先できちんと踏ん張れます。その
構造のお陰で、足裏でしっかりと地面を踏みしめることが出来ました。足裏も地面から
の刺激を受けた際、土踏まずや何か所かの足裏のアーチの部分で下からの衝撃を和らげ
る役目を果たしていました。歩くたびに足を地面に打ち付けることで、下からの衝撃が
上部に伝わりますが、その力は体重の4倍と言われます。
今では色々なデザインの靴が普及してきました。それに伴って、指先を踏ん張るという
作用がなくなっていると言われており、足裏の機能が退化していきました。特に、ヒー
ル、パンプス、サンダル、スリッパを履くと、脱げないように靴の中で無意識のうちに
指先を上げる歩き方になり、体を安定させようと余分な力が入り、体の所々にストレス
がたまり、身体のどこかに異常をきたしやすいそうです。
足裏の機能が衰えるということは、土踏まずや足裏にあるアーチを形成する靭帯が緩み
ます。その結果、足裏の筋肉の働きも衰えて外反母趾の原因になりました。つまり外反
母趾は現代病と言えます。
また次回に続きますので、来月もどうぞお付き合い下さい。
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